須賀秀文 7/14

無邪気ではなく邪気がない
10年後の8月
左利きの猫
生命線を手でなぞる

その光はたった一人で生まれ 
幾度となく別れを繰り返し 
いつかは生まれる前に還るだろう 

神からの贈り物
たった一人の閃きが時代をつくる
幸か不幸か 真夏のギフト

その者歩む道は 
いついかなる時も最短距離
山は凹み 木々は避け 
は立ち上がり 剣となる