須賀秀文 7/11

ザナルカンドにて

虚数が実数に生まれ変わる


こどもらと 手まりつきつつ この里に あそぶ春日は くれずともよし


三つの井戸を結ぶ道

朝の香りを身に纏う

住み慣れた街を捨て

ベクトルは飛び回る


ネオン街で恐竜を想う

永遠に完成しない本

誰かの足跡を踏む

雪が溶けるまで